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The Water is Wide のチェロ多重録音

  • 執筆者の写真: megumatsu009
    megumatsu009
  • 5月5日
  • 読了時間: 3分

The Water is Wide 「広い河の岸辺」のチェロ多重録音
The Water is WIde 「広い河の岸辺」のチェロ多重録音

The Water is Wide、邦題は「広い河の岸辺」、「哀しみの水辺」など、いくつかあります。伝承曲だそうで、由来もイングランドとかスコットランドとか諸説あり、歌詞に込められた意味も深いようですが、メロディーは、出だしが「アメイジング・グレイス」に似ていて、どこかで聞いたことがあるような素朴で美しい調べです。


僕はこの曲を知りませんでした。

知らないのに、多重録音することにしたのは、リクエストがあったからです。

2回前のブログに、「リクエストがあればお寄せください」と書いたら、さっそく何人かの方から、思い出の曲をチェロ四重奏でやってほしい、という希望がありました。


The Water is Wide のチェロ多重録音のリクエストを寄せて下さったのは、母の友達、Kさんです。

Kさんには、僕とタイプは違うけれどやはり発達障害の息子さん、Sくんがいます。


以下、Kさんからのメッセージです。

歌詞が好きで、とりわけ、give me a boat♫ってところ、Sの子育て中は特に、そして今も、何度も何度もリフレイン‼️
give me a boatってほんとわかりやすいフレーズですね。続く歌詞にはふたりで乗れるってあるのよ、一人じゃなくて!
若い時は架空の恋人を乗せていたけれど、Sのことで気持ちが落ち込んじゃったりする時にはこのgive me a boatのメロディが頭に浮かんで、一緒にSをボートに乗せている。

歌詞は4番までありますが、Kさんのいう Give me a boat が歌われる1番の歌詞をご紹介します。


The water is wide,I can't cross over

 And neither have I wings to fly

Give me a boat that can carry two

And both shall row, my love and I

河幅が広くて、渡れません

飛んでゆく翼もありません

2人が乗れる小舟をください

愛する人と2人で漕いでゆきます


この曲は英語圏ではとてもポピュラーで、たくさんのアーティストが演奏していますが、

Kさんが若い頃に聴いていたのはカーラ・ボノフの演奏だったそうです。編曲譜が見つからないので、母がチェロ4重奏用にカーラ・ボノフ版から編曲しました。本当は間奏を挟んで4番までですが、今回はショート・バージョンで2回繰り返しで終わっています。


こんな風に、私の演奏を聴いてくださった方からのメッセージが、次の録音への原動力となっています。そういえば「朧月夜」に関して、こんなメッセージを寄せてくださった方もいました。

亡き父の一番好きな花が菜の花でした。秋田の大変な田舎出身で日本の里山風景のなかで余生を送りたがっていたのに、果たせなかったのが蘇ってきました
私も大好きな曲で、なんだか泣きそう…

この方は、お父様の納骨堂でyoutube動画を流してこられたそうです。

私の拙い演奏が、こうしてどなたかの心に届くことがある、と思うと本当に嬉しいです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました(文責:松本恵)。





 
 
 

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